『協奏曲』の田村正和とキムタクが好き過ぎる話【ネタバレあり感想】

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 以前の記事で古畑任三郎については語らせていただきましたが、この『協奏曲』についても語らせてください!

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個人的に田村正和のベストドラマだと思ってます!!

今回もネタバレありで語っていきますが、ネタバレ前には警告入れております。

 

ドラマ『協奏曲』はキャストがすごい!

そもそも、このドラマ、キャストがすごすぎるんだよ。

メインキャストが田村正和、木村拓哉、宮沢りえの3人っていう、
いやもう、顔面つよつよかよ!!!

 

時期としては1996年のドラマなので、もう古畑任三郎始まってますね。
(ちなみに私は再放送で観た)

 

でも、古畑任三郎とも、また違う田村正和なんだよなぁ。
ここがホントに見どころ。

 

キムタクにとってみれば、1996年『ロングバケーション』、1997年『ラブジェネレーション』だから、本当にひとつの時代を作った時期ですよね。

 

その時期のキムタクと並んでなお魅力的な田村正和もどうかしてると思うけど。

 

宮沢りえも、いつも間違いなくキレイだけど、このときの折れそうなくらい細い感じがね!薄幸そうな今作のヒロイン役には、とてもハマっていました。

 

あらすじ

著名だが絶頂期を過ぎた建築家・海老沢(田村)と、建築家を夢見て海老沢の下で働くようになり、頭角を現す若者・翔(木村)、そしてその二人の間で揺れ動く、美しい女・花(宮沢)の3人の運命が絡みあい、“協奏曲”を奏でていく。

出典:

協奏曲 (テレビドラマ) – Wikipedia

 

ここからネタバレあり!

この作品のいちばんの魅力はなんといっても田村正和の「男の弱さ」が見られるところかと思います。

 

海老沢耕介という役柄は建築家としては落ち目になってきている男なんですね。キムタク演じる圧倒的な才能を持った青年・貴倉翔(たかくらかける)と出会い、彼に自分の若き日を重ねながらも、嫉妬から逃れることができない…。

 

宮沢りえを巡る三角関係の構成をとっていますが、本質的には建築家としての葛藤のドラマなのだと思います。

 

この頃のキムタクが放つ自然体の自信も、すごく役にハマってて大好きです!

キムタクって、すごく頑張ってない感じのカッコよさがある俳優さんですよね。

それが海老沢に焦りを与えるんですね。

 

海老沢と花ちゃんの関係性も本当に好きです。

 

花ちゃんは海老沢の事務所を助けようと必死に行動するんですけど、結局彼の逆鱗に触れてしまうんですね。そのときの田村正和と宮沢りえの演技合戦が素晴らしい。

これ、もうモラハラやんけっていう、すごい言いようなんですけど、それが彼の自信のなさから出ているのが見て取れるだけに、本当に痛々しく、胸が締め付けられるようなシーンです。

 

花ちゃんは、ふわーっと天然みたいに見えるんですけど、それは多分、彼女が不安定な生い立ちから身につけて来た処世術であって、恐らく彼女の本質は、あの激しいやり取りの中にあると思うんです。

だから、多分、翔ちゃんといるときでさえ、どこか本当の自分を出せてなかったんじゃないかな…だから、ああいうことになったんじゃないかな…。

まぁ、悪気なく周囲を翻弄していく存在でもあるんですけどね。

でも個人的には、女の私から見てもイライラするとかじゃなくて、ほんっとに可愛らしいんです。

 

このドラマ好きな方がいたら、自分だったら耕介さんを選ぶか翔ちゃんを選ぶか、すごく聞いてみたいです。

私は、田村正和ファンというのもあるんですけど、耕介さんを選んでしまうと思いますね。あの涙を見たら絶対放っておけないと思う。まぁ、選ぶ機会は一生ないんですけれどもねwwww

 

建築のマメ知識も面白い

プロの方からみると、どうかわかりませんが、建築に関するちょっとしたセリフも素人の私には面白かったです。

 

田村正和とキムタクの会話にポンポン建築用語が出てくるのも本当にカッコよかったですね。本当に現実では、これが建築から演技に置き換わっただけで、師弟・ライバル関係でありつつ、お互いの無二の理解者として信頼しあっているようで。

 

実在の建築もロケ地に使われています。

 

海老沢耕介設計のオクトーバービルという設定の建物はノーマン・フォスターによるセンチュリータワー。

ja.wikipedia.org

ノーマン・フォスターによる有名な建築としてはロンドンの近代的な一面を象徴するスイス・リ本社ビルがあります。

ja.wikipedia.org

 

本当に仕事がなくなって、海老沢が事務所をたたむときに見ているのは、ミースの作品集。

ミースといえば、ル・コルビュジエ、フランク・ロイド・ライトと共に、近代建築の三大巨匠とみなされる建築家です。

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彼の名言として広く知られるのが「Less is more.」(より少ないことは、より豊かなこと)。

 仕事がない海老沢の最後の強がりにも感じますが、新たな出発を予感させるシーンでもあります。

 

あと、エクセターの図書館というのはこれかな?

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特に映像として見せられない部分も、すごく豊かな作品です。

 

悪役も魅力的

『協奏曲』で純粋な悪役に当てはまるのは、建売住宅メーカーの経営者、辰巳秋伍という役かと思います。

 

辰巳を演じるのは佐藤慶。この作品を初めて見たのは、小学校高学年か中学生の頃だったので、さすがにそのときは「なんて憎らしい人!」としか思いませんでしたが、改めて観ると佐藤慶さんって、声もいいし、オーラがすごいですね。

 

調べてみると「根っからの新劇人」ということで美声も納得。

 

田村さんは演技の世界ではサラブレッド、佐藤慶さんは劇団で切磋琢磨して頭角を表してきたというところもあるのかもしれませんね。

 

『協奏曲』というドラマ自体が海老沢・辰巳と海老沢・貴倉の二重のライバル関係で構成されているのですが、演技の方でも田村正和、佐藤慶、木村拓哉という全く異なる個性がぶつかりあう構造になっています。

 

実は、放送時そんなに当たらなかったドラマみたいなんですけど、改めて観ると、本当によくできたドラマなんだよなぁ。

これを機に再評価されてほしいです!

 

ちなみに、フレンチシネマのようなお洒落なオープニングも必見。

古畑任三郎のダークスーツともまた違う、田村正和の気品あるファッションも素敵でした。最初はガテン系の兄ちゃんみたいな格好から新進気鋭の建築家として垢抜けていく木村拓哉のファッションもよかったな。

 

このドラマ、お好きな方いたらいつでも語りたいと思っているので、ぜひお気軽にコメントくださいませ!

 

 

 

 

 

 

 

 

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